先日、参院選の候補者が「秋篠宮さまも悠仁さまも直系」とポストし、Xで炎上していましたが、これは「直系」と「傍系」の意味を正しく理解できていなかったからでしょう。
直系とは「直接的に親子関係でつながっている系統」のことです
自分の両親はもちろん直系の親族になります。さらに、その両親の両親である祖父母も直系の関係になり、その両親である曾祖父母も、その上の世代も直系になります。
つまり、皇位継承で「直系継承」という言葉が使われる場合、今上陛下のお子さまは敬宮愛子内親王だけですので、直系は愛子さま、ということになります。
秋篠宮さまは上皇陛下の直系ではあるが、今上陛下（兄宮）の直系ではない
秋篠宮さまは今上陛下と同じく上皇陛下の直系ですが、既に兄宮の今上陛下が天皇の地位にあるので、「天皇の直系」ではありません。
例えば、上皇陛下も常陸宮さまも「昭和天皇の直系」ですが、上皇陛下が即位し時代が平成になった時点で「天皇の直系」ではなくなります。
この時点で、常陸宮さまはあくまでも昭和天皇の直系で、上皇陛下の直系ではありません。
同様に秋篠宮さまも上皇陛下の直系ではありますが、今上陛下の直系ではありません。
三笠宮家の方々は大正天皇の直系ですが、昭和天皇の直系ではありません
兄宮から弟宮に皇位が移り、また兄宮の直系に皇位が移る、というケースが多かった飛鳥時代、平安時代は「直系、傍系」という考え方が希薄だったかもしれませんが、それ以降はやはり直系継承が基本という考えが主流だったと考えていいでしょう。
参院選に出馬する方がこういった基本的なことを理解できていないのは残念ですが、一般の方でも誤解している人が多いことに驚きます。
また「女性天皇」と「女系天皇」の区別がついていない方も多く、そのことが皇室典範改正の議論を遅らせている感があります。
「女性天皇」は過去にも存在しており、歴史的には全く問題がありません。
女性天皇の歴史はコチラ⬇️
皇室典範で「男系男子」に限ってしまっているので、皇族として生まれても女性であると皇位継承権がないというだけのことです。
ただ、過去の女性天皇は全て「男系女性天皇」です。これは過去、皇女の結婚相手のほとんどが皇族だったことに起因します。
「男系」とは父親の血筋が天皇の血筋であること、「女系」とは母親の血筋が天皇に繋がる、ということです。
したがって、敬宮愛子内親王や佳子内親王が即位した場合、「男系女性天皇」となり、悠仁親王が即位した場合、「男系男性天皇」となります。
敬宮愛子内親王や佳子内親王が一般人と結婚され、そのお子さまが即位した場合、初めて「女系天皇」となります。
そのお子さまが男子であれば「女系男性天皇」、女子であれば「女系女性天皇」です。
今後男系女性天皇が認められるのか、女系天皇が認められるのか、旧宮家の皇籍復帰があるのか現時点では不透明です。
ただ、もし男系女性天皇だけでなく、女系天皇も認められれば、皇位継承問題は一気に解決する可能性が高くなります。
女系天皇が長子優先で認められた場合、皇位継承順は次のようになります。
敬宮愛子内親王（今上陛下長女）
敬宮愛子内親王のお子さま
敬宮愛子内親王のお孫さま
:
秋篠宮文仁親王（上皇陛下次男）
佳子内親王（秋篠宮文仁親王次女）
佳子内親王のお子さま
佳子内親王のお孫さま
:
悠仁親王 （秋篠宮文仁親王長男）
悠仁親王のお子さま
悠仁親王のお孫さま
:
常陸宮正仁親王（昭和天皇次男）
彬子女王（寛仁親王長女）
彬子女王のお子さま
彬子女王のお孫さま
:
瑤子女王（寛仁親王次女）
瑤子女王のお子さま
瑤子女王のお孫さま
:
承子女王（高円宮憲仁親王長女）
承子女王のお子さま
承子女王のお孫さま
:
男系女性天皇を認めた場合の皇位継承順位は次のようになり、女系天皇を認めた場合にはそのお子さま、その血筋の方が生まれた方順に加わります。
【写真のある方は全て男系です】
皇位継承順位一位 敬宮愛子内親王（今上陛下長女）
敬宮愛子内親王のお子さま、その血筋の方
皇位継承順位ニ位 秋篠宮文仁親王（上皇陛下次男）
皇位継承順位三位 佳子内親王（秋篠宮文仁親王次女）
佳子内親王のお子さま、その血筋の方
皇位継承順位四位 悠仁親王 （秋篠宮文仁親王長男）
悠仁親王のお子さま、その血筋の方
皇位継承順位五位 常陸宮正仁親王（昭和天皇次男）
皇位継承順位六位 彬子女王（寛仁親王長女）
彬子女王のお子さま、その血筋の方
皇位継承順位七位 瑤子女王（寛仁親王次女）
瑤子女王のお子さま、その血筋の方
皇位継承順位八位 承子女王（高円宮憲仁親王長女）
承子女王のお子さま、その血筋の方
つまり、「男系女性天皇」を認めるだけでも、皇后陛下及び各宮家の妃殿下を除く皇族方全員（皇族としてお生まれになり、現在も皇籍にある方）が皇位継承者となり、今よりも皇位継承は安定するということになります。
男系女性天皇を認めた上で、敬宮愛子内親王や佳子内親王、及び女王方のご年齢を考え、女系天皇の議論も早急に進めるのが現実的でしょう。
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